みんなが言うこと

私は38歳女性の独身。
今この歳になって、思うことがある。それは「みんなが言うこと」が正しいということ。仕事しながら、ちやほやされて来た20代。
私は、正直、モテにモテた。男という男が、自分に惚れているのではないかと、思ったことさえあった。
実際、自分がいいと思った男を落とせないことはなかった。
一度、20代半ばに、大恋愛をした。これまでの男が、まるで芋か何かに見えるほど。私はその人にぞっこんになった。
周りのことが、まったく見えてなかった。自分がコレほどまでに好きなのだから、これほど運命を感じている人だから、相手も絶対にそうなるはずだと信じて疑わなかった。

だけれど、わたしは付き合って半年ほどで振られた。信じられなかった。どして、自分ほどのいい女を捨てるのか、全く理解できなかった。今では笑える話だけれど、その頃の私は、仕事ができて、給料もよかった。自分の容姿に対しても、揺るがない確信的な自信があったのだ。
その私が振られた。私は、彼が、私にふさわしくないと、彼が小さい男過ぎて、私を手に負えなかったのだと、必死に自分に言い聞かせた。
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彼が最後に言った言葉。「お前、自分をなんだと思っているの。」「お前なんて、会社のコマでしかないし、歳をとったら女としての価値なんてなくなるよ。」「その前にもっと大切なことを見つけろよ。」
私は、これまで自分自身のことを信じて疑わなかった。会う人みんなが、綺麗だと褒めたたえ、仕事でも褒められたし、いつも目立つ場所に置かれていた。

だからそんな風にしか、自分を考えたことしかなかった。どちらかというと、まわりの人間が醜くて、仕事ができないことを、疎ましく思うだけだった。なるべく低俗な人とは付き合いたくない、そんな風に思っていたのだ。